2009/11/29

英国紳士としては



ストーリーの結末はある程度進めると想像できるのですが
まあまあ面白かった

クリア後のロンドンライフというミニゲームが面白い(マザー3を作った会社が作っている)

ドット絵だけで作り込んだRPGってニーズが結構あると思うのですが
どこかで発売しないものですかね

2009/11/23

小僧

何か訴えたいことがあったのかもしれないが
もう覚えていない

行動に意味があるのかも分からないのに
未だ続けているのは
止めるきっかけがないだけなのだ

体の成長はとうに止まってしまった
見た目は子ども
心の中はすっかり大人を過ぎて中年に達している

いい大人がいつまで小便を垂らし続けるのはいかがなものかと思いながら
仮に止めたとしてこの先どうやって生活していけるのかについて考え不安を覚える
頭の中では今後についてや
生まれきた意味とか
老後のこととか(特に年金の受給資格があるのか)
について真剣に考えている

目の前では幸せそうな家族がビニールシートを広げてくつろいでいる
男の子が近づいてきて私の大事なところをさすったりつまんだりする
それを見た男の子の母親が
「こらこらそんなところさわっちゃだめ」
としかりつける

私には怒りも羞恥心もとうに失われている
もっとひどい仕打ちをされ続けてきたのだ
けれどもおしっこは止まらない
出し続けるしかないのだ

私の気持ちを理解できるのは
きっとシンガポールのライオンだけだろう

2009/11/22

つるりとした天気

小さな女の子がいた
背が小さい
目鼻が小さい
絵本に出てくるような女の子だった
女の子はよく動いた
それは小さいからたくさん動かないといけないということもあったが
実際働き者であった

それゆえ多くの人から好かれた
「あの子は小さくて可愛らしい」
「いつも一生懸命だ」
そう言われても女の子はおごるところが一切なかった

別の場所で大きな女の子がいた
背が高く
声が低く
これまた絵本に出てきそうな女の子だった
女の子はゆっくり動いた
それは体が大きいからだった
決して怠け者であったわけではなく
むしろ働き者だった

多くの人が頼りにした
「一度に荷物がたくさん運べるね」
「女の子なのによくやる」
そう言われても女の子はおごるところが一切なかった


そんな大きな女の子が小さい女の子と一緒に働くことになった
大きな女の子が一度荷物を運ぶ間に
小さな女の子は10往復して荷物を運んだ
けれど運ぶ荷物の量は同じだった

小さな女の子も
大きな女の子も
互いを
「よく働く子だな」
と思った
そしてすぐに仲良くなった
大きな女の子の足の間をくぐり抜けて
小さな女の子は荷物を運んだ
その働きぶりはすぐに評判になった

人々は口々にこう言った
「小さいのによく働くね」
「あの子は体が小さいのに実に一生懸命だ」
「思わず応援したくなってしまう」

褒められているのはいつも小さい子の方ばかり
でも二人とも分かっていた
「仕事の量はいつも同じ」

そんな日がずっと続いた

そしてある時
足の間をくぐる小さな女の子を
大きな女の子が踏んづけた

もう慣れているはずなのに

つるりとした天気の日だった

2009/11/19

化かすカス化かされるカス肩すかす

「種なしミカンや種なしりんごっていうのは何のために存在しているのか?
子孫を残すっていうことができない果実に存在意義はあるのか?
そんなことを考えてしまうんだ
あれらの存在に意義っていうのがあるとしたらそれは同じ種族に対してではない
他の種族に対してだ
つまりそれは人間だ
人間があれらを作ったのだ
自分たちのために

意義はナイフで切り取られ
口で噛み締められ
胃を通って
人間の腹と心を満たす

あれらは最初から他者である人間のためにのみ存在する
いかに仲間からののしられようが仕方がない
それを運命と呼ぶのだから」

「人間だって
人間だって
人間にだって品種改良された果実のようなものがいる
そういう種類の人間は自分の人生を自分のために費やすことを許されない
一生他人にこき使われ
一生を他人に捧げ死んでいく
種もないやつ能もないやつだと蔑まれ
人間の中にだってあるんだ
搾取する側と搾取される側が

搾取される側の意義って何だ

意義とは
その労働力であり
その尊厳であり
第三者が自らの私服を肥やすための
糧だ

人間にあるのは本能だけではないぞ
思考だ
感情だ
運命といって受け入れられる者がどれだけいるか
運命といって受け入れられるならどれだけらくか」

「果物からも人間からも搾り取るだけ搾り取って
甘い汁だけ吸ってのうのうと生きている人間がいる
搾りきってもう一滴の汁も出なくなったら
用済みのカスだといって捨てられる
だが覚えておけよ
お前には持ち得ないものを彼らは持っている
それは何人たりとも決して奪えない
噛み砕こうとも最後までお前の下の上に残るだろう
それは硬く
決して折れることのない芯だ
それは甘くだれたお前の舌を貫くだろう
その痛みで永遠のたうちまわるのだ
それでお前の奪った彼らの一生とで相殺されるとは思うな
その芯はやがて幹となるだろう
そしてお前の舌の根に根を張り
枝葉は生い茂り
やがて実を結ぶのだ
当然
種のあるな」

スーパーの果物売り場で
僕と青いリンゴはそんな会話を交わしたような気がしたのです

2009/11/18

花は散る風は朽ちる月満ちる

人を幸せにできるような天使でもなければ
災いをふりまくような堕天使でもない
中途半端なやつがペテン使だ
せいぜい人をだますのが関の山だ

だまされておやんなさいな

2009/11/15

早すぎることもないけど目が覚める

オバマ大統領の演説を見たのですが
NHKの同時通訳者がすごいなと思いました

流暢でなめらかで倒置法を使わずに
綺麗な日本語の文章になっている

日本語と英語では主述目的語の順番が違うので
言い直しをしたり付け加えをしたりというのが
これまでに聞いた同時通訳だったけれど
あんなに完璧な日本語に通訳できるなんて
頭の中はどうなっているのかと思いました
そんなことばかり気になって肝心の演説の内容は覚えていません

それから今話題の事業仕分け
あれを生で見てみたい

自分たちが払っている税金が何に使われているのか分からなくて
その予算が適当かどうかも僕には判断できない
仕分けをしている人たちが本当に正しいのかも僕には分からない

分からないことだらけ

2009/11/11

友だちを呼んでも一人の誕生日

日記の更新が滞ってますが
仕事がすごく大変でした

職場の音響を担当しているのですが
業者に頼むと10万くらいするからとのことで
僕がすることになり
初めて触るソフトと機器を手探りでいじりながら
昨日ようやく設定を終えて一息つきました

話は変わりインドの写真を現像したのですが今ひとつでした
タングステンフィルムを初めて使ってみたのですが
太陽光の下で撮るともっと青くなるかと思ったら
そんなに青くならずに中途半端な感じに仕上がりました

思い出は色褪せていくものですが
最初から色褪せたような写真です

痛恨の痛手です

もっと写真の技術をつけたいな

それから絵本の完成展の場所をそろそろ押さえないとあかん
製作過程展からほとんど進んでないのですが

周りでインフルエンザになっている人が多いですけれど
僕は元気です

2009/11/01

いただきますありがとう

先日仕事で理事(名ばかりの)を務めている団体の講演会がありまして
役員なので話を聞きに行きました

その中でそういう考え方があるのかと思った話

その講演してはった人は
トイレで用を足した後に手を合わせるそうです
トイレで用を足すという行為はいただいた命への葬式だとその人は言っていました

「どんなに仲が良い人であってもトイレに一緒に行って用を足す人はいない」

確かにその通りで
仲の良い人とご飯を食べたりお風呂に入ったりすることはありますが(同じ釜の飯を食うとか裸の付き合いをするとか親密度を指す言葉もあるくらい)
一緒に個室に入って用を足すっていうことはまずないですよね

トイレに行くということは
一人っきりでいただいた命へ感謝する時間
こう考えるとうんこは汚いなんて言ってられないとのこと

確かに一理あるなと思いました

話を聞いた後で

ご飯を食べる時に
命をいただくという意味の「いただきます」
トイレで「ありがとう」
で完結するなと思いました

さらに自分が生きている瞬間瞬間
そのエネルギーの源は他者の命なわけで
せいいっぱい生きることがまたその命へ報いることになるのだと

人間の亡がらはきちんと埋葬されるのに
動物は汚い物扱いで下水行き
これって不自然なことちゃうんかな

うんこさんありがとう