2009/11/23

小僧

何か訴えたいことがあったのかもしれないが
もう覚えていない

行動に意味があるのかも分からないのに
未だ続けているのは
止めるきっかけがないだけなのだ

体の成長はとうに止まってしまった
見た目は子ども
心の中はすっかり大人を過ぎて中年に達している

いい大人がいつまで小便を垂らし続けるのはいかがなものかと思いながら
仮に止めたとしてこの先どうやって生活していけるのかについて考え不安を覚える
頭の中では今後についてや
生まれきた意味とか
老後のこととか(特に年金の受給資格があるのか)
について真剣に考えている

目の前では幸せそうな家族がビニールシートを広げてくつろいでいる
男の子が近づいてきて私の大事なところをさすったりつまんだりする
それを見た男の子の母親が
「こらこらそんなところさわっちゃだめ」
としかりつける

私には怒りも羞恥心もとうに失われている
もっとひどい仕打ちをされ続けてきたのだ
けれどもおしっこは止まらない
出し続けるしかないのだ

私の気持ちを理解できるのは
きっとシンガポールのライオンだけだろう

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