2009/08/24

インド紀行4

ゲストハウスの屋上にはレストランがあって
そこのマスターと仲良くなった
年は50過ぎ

夜に2時間くらい宗教について話をした
ヒンドゥー教の文化に興味があったので
インド人の宗教観について話をする中で
そのマスターの身の上話を聞いたりした

お茶で有名なダージリンという場所でその人は生まれ育ち
奥さんも子どもたちもそこで生活をしている
自分がダージリンに戻るのは1ヶ月だけ
ダージリンではビリー(インドの煙草)を買いに行くまでに
何キロも移動しなければならないそうだ
その点バナラシのようなシティは便利だと言っていた
ダージリンと言えばお茶で有名だけれど
実際そこで生活している人はかなり貧困らしい

かつてはソーシャルワーカーとして働き
3000ドルほどお金を貯めて
それを貧しい人たちに全て配って
今の職についた

インド人はあまり人前で悲しみの感情を見せないけれど
その人は夜中の誰もいない火葬場に行って
メディテーションをしながら遠くに住んでいる家族のことを思って心で涙したり
僕のように知り合った遠くに住んでいる人の幸せを願ったりしているそうだ
(だから日本に帰っても同じように私のことを思って欲しい
そうすれ通じ合えると言っていた)

日本人の宗教観はどうなのかと聞かれて
僕はインドほど生活と宗教が結びついていないだろうと答えた
それでは神様を信じていないのかと問われて
他の人は知らないが少なくとも僕は神様を信じていないと答えた
神様がいるとしたら
それは一人一人の心の中にであって
誰しもが神様のような存在なのではないかと言うと
彼も同じようなことを言っていた
結局自分次第なのだと
誰かが決めるのではない
何もかも決めるのはまぎれもない自分なのだと

僕は良いカルマを持っているとその人に言われたけれど
多分それはお世辞だろう

そんなやり取りを僕はたどたどしい英語で
向こうはヒンドゥーまじりの英語でやり取りするものだから
話の50%くらいしか通じなかったように思う

彼と話をしていた2時間は
実にゆったりと気持ちよく過ぎていった

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